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2007年02月20日

壺竹林

DSCF0005.JPG

壺竹林

壺竹林の中は昏(くら)い
壺竹林の底にしゃがみこむと
はるか上のほうで雲雀の声がする
壺の底は冷ややかな土
その沈黙に掌(たなごころ)を押しあてる

壺竹林の中に行き
そのひんやりとした沈黙をうつした掌を胸に押しあて
鼓動をひとつひとつ数えた

ざわめいていたシナプスの梢は鎮まり
茂りあう青葉を透かして
想いはゆっくり視野をはずれ
明るい青が残った

ぼくは ひとすじの水のように その青を飲んだ

水は身体の繊維を洗い
どこかに吸い込まれて 消えた

ぼくは安らかに眠った 三日間 夢は見なかった

四日目に人の声がきこえ
外に出ると 雲ひとつない青
花がにぎやかに香り立っていた

ほくはときどき壺竹林の昏がりの中に行く
そのひんやりとした土や
時間を吸い取ってしまう沈黙

そして遥か上のほうでは
いつも雲雀の声がするのだ

※壺竹林(つぼたけばやし)・・ぼくの造語。竹が取り囲むように繁った、そのまん中に畳三枚ほどの小さな空間がある。入り口に鳥居の一部が写っているように、じつは小さな稲荷神社がある。

posted by Dah at 01:09| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月21日

*即興詩*「かお」のアクロスティック

かなしい
おとこ

かおのない
おんなのうえで

かこの
おんがくを

かきけすように
おえつする

かつて
おいかけた

かこうする
おんぷのれつを

かみきるように
おりたたみ

かいそうの
おくへと

かくすように
おいてくる

かわきはじめた
おちばのように
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2006年10月12日

*詩--虚数

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窪んだシーツ そのまん中で
枯れ木みたいな体が 咳き込むたびにベッドが揺れる
黄色い管の中に 一筋の血液が舞う
寝たきり150万
吐いた息の尾が 花瓶の花を揺らす

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posted by Dah at 20:59| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

影のない希望

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この人は絶望している
それなのに にこやかに手を振っている
絶望しながらほほえむほうが
見せかけの希望の安穏よりもましだと
吊り広告の中から
彼女は最後のさよならをいう

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posted by Dah at 00:31| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月11日

黒い銀河--七夕に

2006.7.7

傾きながら 消えてゆく 黒い銀河 いとしい おま え
ともしび 瞬かせ 冷えてゆく 古い銀河 なつかしい おま え
その光は もう とどかない 弧を描き 暗黒星雲の底へ
黒よりもつややかな 闇を残して

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posted by Dah at 00:00| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

<即興> はじまりの心

05cucumberflower
(キュウリの花--一昨年までやっていた畑で)


思いをわきに置いて
愛からはじめる
愛をはじめの意思にする

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posted by Dah at 01:21| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月09日

梅雨のはじまり

DSCF0027.Tambonight

蛙の鳴き声が好きだ
窓辺へと押し寄せる雨蛙の声は海鳴り
夜空を映す田んぼから聞こえてくる
それは太鼓のように水面をふるわせる

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posted by Dah at 11:55| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月05日

たまねぎ

ある朝ぼくは
たまねぎのいちばん外側の皮をむいた
肩書きと、わずかばかりの業績とやらを
指でつまんで三角コーナーに捨てた
ちょっとしみて、涙が出た

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posted by Dah at 12:14| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月06日

風の強い日

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アユタヤ郊外にて

2006.5.6
 
風の強い日
海に近い丘の森で太鼓をたたいた
太鼓の音は春がすみの向こうの
島までとどいたろうか
それとももっと遠くまで

風の強い日
洗濯物をベランダに干して
はためくシャツの向こうで電線がびゅんびゅんうなってた
雲はせわしなくほどけて形を変えるけど
萌黄色の山は動かない
まっ青に抜けた空も動かない

風の強い日
去年の枯れ枝はすっかり落ちた
せせらぎの蛙の声が谷間にこだまする
光はいろいろな方向に砕けて
楓の葉をたたき草原に落ちて
ふくらみはじめた梅の実に
そっと触れる

風の強い日
ぼくらは立ち上がり
激しくどよめく景色の中へ歩いた
平野のはてのざわめく波打ちぎわで
砂地に座り目をつぶって海の咆哮を聞いた
ぼくらの沈黙はちりぢりに砕けて
風の粒子になるだろう

風の強い日 地球は五月晴れ
青空は透明に染め上がり
水平線で波に溶けこんでいた

       (パートナーの誕生日に)
posted by Dah at 22:02| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月26日

La strada

道には いろんなものが落ちている
物乞いは金目のものを探し
心病む者は悩みの種を探し
放浪者は杖に手ごろな枝を求める

幸せ者は花を楽しみ
老人はわずかなくぼみに注意する
そして 気ままな散歩者は
路上の何もかもを歌に変えてしまう

曲り角には旅が待っている
道は何処かへ人を連れゆき
永遠の到着の安らぎへと誘う

道の途中に いろんなものが落ちいてる
歩くとき 心を空しくすれば
道そのものが見えてくる

         2006.3.25
posted by Dah at 00:42| ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月30日

ある朝

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2006.1.30

ある朝ふとんの中で
とても苦しく
人生で最上の恵みをくださいと
神さまに頼んだら

そうして目覚めたことが
何よりの恵みなんだよと
胸の底のほうから
声がした


posted by Dah at 09:33| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月28日

セージ

DSCF0026sage

2006.1.28

セージ
冬に凍てつき縮こまっている
耐えたままのその姿で
洗濯物の横で
朝日をあびている

セージ
賢者の草
背を曲げた
ひだの奥まで光が届く

今朝
いつものように山々が見下ろすこの平野の
どこかで同じように
誰かかが洗濯物を干している
道にはもうあふれるばかりの車の列だろう

ステレオから流れるやわらかなナイロン弦の
旋律が窓辺のテーブルまでうちよせて
はじまりの祈りを
真っ青な空へと差しのべるのに
いい時刻

スパイスティーの香りが
鼻をつく
窓の外で

セージ
ひだの底がますます光を帯びて
清めの煙が立ちのぼる
ここの祈りを乗せ
どこまでも届けるように


posted by Dah at 08:37| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月27日

日の出と日の入り見た日には

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2006.1.26

日の出と日の入り見た日には
霜がざくざく光ってた

雲がうっすら伸びてきて
無音の風が吹いていた

電車がごうと過ぎるとき
遠くに光る雪の山
手に取るほどに近く見て
その冷たさを肌に押す

広いひろい世界には
たったひとつの駅があり
どこにも止まらぬ電車がついて
ぼくをさらって連れていく

ライフゴーズオン
朝はぐるぐるまわる
夜明けは鼻先で
光のボート、長く尾を引きすべりだす

光があるから見えるのさ
見えるなら
それは光があるということさ

ライフゴーズオン
時のビーズは虹の色
どんな色にも輝いてみせる

歌があるなら唄えばいい
脚があるなら踊ればいい
腕に花束を
耳に潮風を
髪にいのちの炎を
惜しみなく与えたまえ

導火線に火をつけ
肩のちからを抜くだけで
ぼくはダンサー
数え切れない平原の
凍てついた光の反射をまとい

踊れ 目覚めたままで
踊れ ここから去りゆこうとするものよ
踊れ ぼくはそれなのだ
踊れ 昼はすぐそこまで来ている
踊れ この冷たさを握りしめたままで

DSCF0017.shimo
 氷のきのこ=霜柱

posted by Dah at 00:11| ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆最新詩・即興--2006年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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